マンガで分かる心療内科・精神科in池袋 第十七回「3つの妄想は、うつの危険信号?」


マンガで分かる心療内科・精神科in池袋

第十七回 「3つの妄想は、うつの危険信号?」 

制作…「マンガで分かる心療内科・精神科 制作委員会」

作画監督…ソウ  脚本・演出・ 個人的にはざいこちゃん…Y

現在「ヤングキング」という雑誌にて連載しております。もし興味ありましたら。

 

<補足> 

というわけで、3つの微小妄想、いかがでしたでしょうか。


さて、このうち「貧困妄想」。
少しだけ別の面から考えてみましょう。

実は人間は「落差にこそ強く反応する」と言われています。

たとえば年収200万円の人が、年収500万円に上がったら、すごく嬉しいはずです。
しかし年収2000万円の人が、年収1000万円になったら、ものすごくショックです。

それこそ「もう今までの生活ができない!貧乏だ!」と思ってしまうことだってあるでしょう。

すなわち人間の感じ方は、絶対基準ではなく、「変化」なのです。

これを心理学では、ゲイン・ロス効果と言います。
ケイン・コスギに少し似ていますがビックリするほど関係ありません。
ゲインは得ること、ロスは失うことです。

これ、収入以外でも同じことが言えます。
恋愛、結婚、生活などなど…。
現在までの経験、または未来への期待など…。その延長線として考えられているものから、少しでも下がった結果を得ると、人は「落ちた」と思います。

周囲から見ると、絶対的に高い成功を得ていても、本人は不幸に感じてしまうこともあるのです。

周りからは「妄想」ですが、本人にとっては「絶対的な現実」です。

たとえば我々の生活は、原始時代の人から見たら、ものすごく恵まれているはずです。
水道をひねれば水が出る。さらにお湯が出る。基本的には食事の心配はなく、さらに世の中にはおいしいものがあふれている…。

ウンババウンババ言ってた時代の人からは、夢のように幸せな生活のはずです。

しかし当然ですが、現代日本で、「わぁ、水が出る! 幸せ!」という人はいないでしょう。
「これが普通」ですので、それだけで「幸せ」に感じられないのです。

いずれにしても、「幸せは絶対値ではなく変化量」。

「私、毎日がつらくて…」という人に、
「でもあなたは、◎◎という点で恵まれてるよ。私なんか…」
みたいに話したくなることはありますが、これはあまり意味がないのですね。
 

何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

 

ちなみにここからまったくの余談なのですが。

3つの微小妄想の覚え方ですが、

気妄想
妄想
業妄

の太字部分を抜き出して、「しんこんごうもう」⇒「新婚剛毛」と覚えるといいかもしれません。

新婚の相手が剛毛だった、と覚えていただければ幸いです。

………。

こういう自分自身に罪業妄想を抱いた方がいいんじゃないかと思いつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

 

また4月1日から、ゆうメンタルクリニック池袋が開院いたします。
お近くでお悩みの方は、お気軽にご連絡くださいね。