「鬼滅の刃」の次回作を書いてもらうためにはどうするか。~横浜心療内科コラム

◆ 売れすぎるマンガの光と闇。

こんにちは。
ゆうきゆうです。

さて最近、マンガ「鬼滅の刃」が1億2000万冊を突破したというニュースがありました。
スゴイことです。

印税10%としても約50億円。
将来的に2億冊とかいっても不思議ではないですし、そうすると80億円。すさまじいです。

さてまぁ、これに限らずですが、「売れる漫画」って、ものすごく売れます。
歴代で言うと、

1位「ワンピース」4億7000万部
2位「ゴルゴ13」2億8000万部
3位「ドラゴンボール」2億6000万部
4位「ナルト」2億5000万部
5位「名探偵コナン」2億3000万部
6位「ブラック・ジャック」1億7600万部
7位「ドラえもん」1億7000万
8位「こちら葛飾区亀有公園前派出所」1億5650万部
9位「美味しんぼ」1億3500万部
10位「スラムダンク」1億2029万部
11位「ブリーチ」1億2000万部
11位「鬼滅の刃」1億2000万部

だそうです。
超メジャーどころが勢揃いです。

さて、ここまでは素晴らしい話です。

しかし、です。
具体的な作品はおいておいて、すごく売れたマンガ家さんで、その後にマンガを一切描かれなくなってしまう方というのも、多々います。

いや、具体的な作品名は関係なく、一般論としてです。
それどころか、ものすごく売れている状態で長期休載をしてしまう例も…

いえ、一般論です。具体名ではなく。

これ、いったいどうしてなのでしょうか?

◆ 生活のための仕事。

人間が仕事をするのには、色々な理由があるでしょう。

しかしその中で、確実に存在する理由が一つあります。
それこそが「生活のため」
分かりやすく言えば「お金」です。

「お金のために働く!? そんなバカな! 俺はお金なんて一切不要!」

なんて人はいないはずです。
いや、いたら雇います。

いえでもそういう人って「どうせタダだから」という理由で、すぐ仕事に来なくなっちゃう可能性が大ですけども。

何にせよ、仕事お金は切っても切り離せません。

でも、ここで問題が生じます。
ものすごい大金が入ってしまったら、その「お金」や「生活のため」という理由が、なくなってしまいます。

しかも、恐ろしいことに…。
人間がお金を消費するのには「限度」があります。

お金を高く使う方法として、たとえば「家を買う」とか「豪華な服」とか「ご馳走を食べる」とかありますけども。
そこには限界があるんですよ。

いや、よっぽどバカな人は知りませんよ?
「すべての食事に金箔かける!」とか
「ご飯のつぶを全部キャビアにする!」とか。
それはもう限度がない。

また超高級クラブで毎晩ドンペリあける!とかやりだしたら、さすがにね、うん。

何にせよ、普通に生きているかぎり、消費には限界があります。

すなわち、あまりに高い金を稼いでも、結局使い切れない。
するとやはり「働き続ける理由」がなくなり、必然、マンガを描かなくなってしまう…というのも、一つの理由だと思うわけです。
長々語ってますけど、当たり前なことです。すみません。

そうなると、マンガ家さんがマンガを描くには、二種類しかありません。

◆ シメキリ。

まずは「編集者がいて、シメキリがある」ということ。
人間、外部の人が常に見張って、「描け!」と言われたら、やはり期待に応えなきゃ、と思うものです。

すべてのマンガ家が一応は連載を続けられるのは、それが一番の理由です。

ただ、これは売れたマンガ家には難しくなります。
なぜなら編集者が遠慮するため、あまり「次回作を書け、シメキリはこうだ」と言いづらくなってきます。
ヘタに話してヘソを曲げて「もう描かない!」なんて言われたら最悪ですからね。

するとマンガ家は安心してしまい、次回作を描かなくなってしまいます。

実際に休載を続けてるマンガも…いえ、一般論です。すみません。

そうなると、もう一つの方法しかありません。

◆ 表現したい気持ち。

それこそが「何かを表現し、みんなに伝えたい」という欲求。
これはマンガ家さんがマンガを描く、何より最大の理由ではないでしょうか。

お金が儲かったとしても描き続けるとしたら、この理由しかありえません。

…しかーし!

ただ、ものすごく売れたマンガ家さんは
「もう表現したから十分だ」
と思ってしまう可能性はあります。

だって一番書きたいことは描いたわけですし。
そしてそれが売れて、「みんなに読んでもらった」という欲求も叶ったわけですし。

その点、売れてないマンガ家さんは大丈夫です。
だって「まだ十分に読んでもらえてない」という状態ですから、まだ不満足で、その欲求は満たされてない。だからこそもっと頑張らないと、と作品を生み出し続けます。

そういう意味で、爆発的に売れない方が幸せなのかもしれません。
いや負け惜しみとかでなくて。たぶん。

◆ 今回のまとめ

○ マンガ家がお金以外に描くとしたら「シメキリ」「伝えたい気持ち」こそが重要。
○ もしあなたの仕事への気持ちが落ちついてきていたら、「誰か周囲を巻き込もう」「自分がこれを通して実現したいことは何だろう、人々に伝えたいことは何だろう」と考えてみよう。
○ そうすれば情熱が少し増えるかもしれません。

と、真面目なまとめをしつつも。
改めて、売れすぎたマンガ家に、マンガをあえて描いてもらうにはどうしたらいいか、最後の二つの対策を述べようと思います。

◆ 最後の対策。

まず、漫画の印税を、売れるほど安くする、という手があります。

1億部超えたら0.1%にする、とかすればいいかもしれません。
または「売れたマンガ家税」みたいなものを課して、収入の99%を奪うとかアリです。
そうなれば生活が危なくなって描かざるを得なくなります。兵糧攻めです。

ただまぁ、そうなると、マンガ家を目指す若者が減るかもしれません。いや絶対減るわ。

だって「大成功したらお金が儲かる」みたいな起爆力は絶対あると思うんですよ。

となると、残る対策はたった一つです。

「売れたマンガ家を強制的にアドベンチャーに連れ出す法案」
とか作るしかありません。
「GOTOアドベンチャー」みたいな。

アフリカの奥地とかサバンナとかに放置して1か月とか。旅費は政府が出します。

そうするとマンガ家は全力で頑張りますし、その生死の境を乗り越えて
「この体験を通して新たな作品を描きたい!」
というアツい想いが生まれるかもしれません。

問題は、あまりに過酷な状況だと死んじゃうリスクがあることです。元も子もない。

こんなことを妄想する間に少しでも売れるマンガを作りたいと思いつつも、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)