心理学コラム:死因1位の自殺を防ぐ方法~横浜心療内科コラム

こんにちは、ゆうきゆうです。
つい最近のニュースで、これは!と思ったものがありました。
若年層(15~39歳)の死因1位が『自殺』だということで、大きなニュースとして話題になっていました。
死因1位が自殺というのは、先進国では日本のみのため深刻な事態だという話になっています。
日本人の自殺が多い理由として、まずうつ病があります。
そしてこれは、女性よりも男性の方が多いと言われています。
男性の方が自殺しやすい?
実際、メンタルクリニックに来られる割合は、男性より女性の方が多いです。
これは女性の方がうつになりやすいという意味ではなく、女性と男性のコミュニケーションの違いによって生じています。
例えば女性は、何かあったらすぐに
「メンタルクリニックに行こう」
「友達に相談しよう」
となるように、自分が感じたことは早く言う、ということに長けています。
そして、誰かに相談したりメンタルクリニックに行った結果、ある程度症状が落ち着いて、自殺までは至らないのです。
一方、男性というのは「どこも頼れない」という人が多いです。
自分の中でなんとか解決しよう、と色々と溜め込んでしまって、「もうダメだ」となったときに自殺に走ってしまうという傾向があるのです。
特に、中年男性でお酒をたくさん飲んでる方・毎日ようにお酒飲んでる方は自殺率が跳ね上がっているというデータもあるので、普段からお酒を飲んでいる方は、より気をつけるようにしていただきたいところです。
自殺を防ぐには、とにかく相談できる相手を作っておくことが大切です。
もしそういう相手がいない、ということでしたら、メンタルクリニックでも気軽に来ていただければと思いますし、それも難しければ、日記を書くだけでも十分に意味があります。
今日あったこととか感じたことを書くだけでも、気持ちが整理されてラクになったりします。
いずれにしても、自殺というのは放置しておいていいものではないので
「ちょっと気持ちが落ち込んだ」と思ったら早めに自分の外に出す、ということを意識していただければと思います。
また、やはり感染症の問題も自殺の増加に関係があると考えられます。
自粛要請などもあったように、人となるべく接しない、とかイベントにも行かないことが「善」「正義」とされる風潮があります。
正直、個人的にはあまり賛成できません。
人と会うことやイベントなど、『発散する場所』というのは人間にとって重要です。
感染防止対策は取りつつも、意識的に行っていただけますと幸いです。
「自殺が死因1位」の裏に見えるもの
そして「死因1位が自殺」というと、いかにも悪い事のように報道されていますが、
自殺が1位ということは、他の死因はそれに比べたら、そこまで多くないということも示していると思うのです。
健康問題・病気で亡くなる方が少ないということですので、それだけ日本人がボディ的には健康だ、という証明でもあるのではないか、と個人的には思ったりもします。
そもそも日本は国民皆保険制度と言いまして、国民なら誰でも保険ですぐ病院にかかれます。
アメリカですと自費だったりするので、なかなか気軽に病院にかかれないという事情も多いようです。
そう考えると、日本人は健康管理面ですごく恵まれていると思います。
ですので、今回の結果を受けて、「自殺が多いなんて日本はひどい国だ!」と思うのではなく
体の健康が守られている証拠でもあるんだ、と自信を持っていただく方がよいのではないかと思います。
少しでも参考になりましたら幸いです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。