現実をゲームのように楽しむ方法~女医が教える心理学

現実をゲームのように楽しむ方法~女医が教える心理学

女医「ゲームって楽しいでしょ?」

青年「は、はい」

女医「でも現実ってつまらない」

青年「断言しましたね…?」

女医「え、面白いの?」

青年「い、いや…つまらないです…」

女医「だよね」

青年「はい」

女医「で、ゲームが面白いのに現実がつまらないのは、やっぱりゴールと敵だと思うの」

青年「は!?」

女医「ゲームでは、魔王を倒すとか、世界を平和にするとか、何かの危機を救うとか、すごく壮大なゴールがあるでしょう? いかにも胸おどってワクワクしちゃうようなの!」

青年「は、はい」

女医「そしてその上で、弱い敵を倒して、爽快感を積み重ね、成長し…! そしてある程度強くなると、敵もそれなりに強くなり、だからといって絶対倒せないワケでもない絶妙な難易度で、一つ一つのミッションをこなしていく…! だからこそズンズンとハマりこんでいくわけ」

青年「そうですね…。たいていのゲームがそんな漢字です」

女医「でもそれに引き換え、現実はどう!? たいていの人生において、魔王レベルにハードな敵がたくさん! 上司にしても社会にしても、簡単には倒せない敵がわんさか!」

青年「上司を倒すのは…難しそうですね…」

女医「にもかかわらず、ゴールが未定! ていうか到達できそうなゴールも、年をとるほど、どんどん狭まり…。もう何も達成できないまま人生おわるんじゃない!? エンディングどこー!? みたいな状況よね?」

青年「くっ…。ひ、否定できない…」

女医「製作者ー! 製作者どこー!? 責任者出てきなさいよー!」

青年「人生ゲームにアマ○ンレビューがあったら★1つきまくりでしょうね」

女医「そう…。それこそが現実がつまらなく感じてしまう最大の原因なんだと思う」

青年「そうですね…」

女医「でも、だからといってあきらめるのは早い!」

青年「はい!?」

女医「だからこそ、ゲームのように人生を捉え直してほしいの! 具体的に、冗談やシャレでもいいから、大きな目標を作ってみること!」

青年「たとえば…?」

女医「世界平和!とか、悪の組織を倒す!とか」

青年「荒唐無稽すぎません!?」

女医「いいのよ! 設定することそのものに意味があるんだから! 考えるだけでバカっぽくて、気持ちが少しだけ軽くならない?」

青年「ま、まぁ…」

女医「そしてとにかく、今日の敵も設定するの。本当に、スライムレベルに小さなもので構わない。今日は本を1P読むぞ! とか、日記を1文字書くぞ! とか、そんなんでOKなの」

青年「ほ、本当に小さいですね…」

女医「小さいけど、それでも勝利感は得られる。こんな積み重ねだけでも、気持ちが変わるキッカケになっていくんだよ」

青年「わ、分かりました…!」

 

今回のまとめ

○ ゲームのように人生を楽しむには「大きな目標を立て、小さな敵を倒してみる」こと!

 

青年「ちなみに、最初の画像のテレビに映ってるゲームは、何ですか?」

女医「ああ、あれは…」

 

現実をゲームのように楽しむ方法~女医が教える心理学

青年「患者さんやっつけちゃダメですよね?」

 

(完)

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

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