『心の筋トレ』と思えばストレスに強くなる!?～女医が教える心理学

『心の筋トレ』と思えばストレスに強くなる!?～女医が教える心理学

女医「イラッとくることって多い？」

青年「あ、多いですね…。常にイライラしています」

女医「それはそれで大丈夫かって思うけど…。イラッと来たときに即効的に気持ちを持ち上げるテクがあるの」

青年「な、なんですか？」

女医「それこそが『心の筋トレ』って言葉」

青年「心の筋トレ？」

女医「そう。イラッと来るとき、たいてい『あぁ、自分の心がキズつけられた』『自分が軽んじられてる』『ムダなストレスが加わった』なんて風に思っちゃうでしょう？」

青年「そ、そうですね…。明確に意識していませんけど、言葉にするならそういうことだと思います」

女医「たとえるなら、通りすがった車が水たまりをふんで、水が体中にかかっちゃうようなものよね。何にもならない、ただの苦しみ」

青年「はい…」

女医「でもそこで、もし車の運転手がおりてきて『すみません！　弁償します！　百万円！』とか言ってきたらどうする？」

青年「い、いや…。もしそんなことになったら、ストレスがほぼなくなるどころか、嬉しくなると思いますけど…」

女医「そうでしょう？　プラスの何かに転じることが分かれば、多少は気持ちは前向きになるもの」

青年「でも、そんなふうになりませんよね？」

女医「そうね。でもここで重要なのが『筋トレ』。私も昔ジムに行ってたんだけど、老若男女、色々な人が、嬉々として重いダンベル持ち上げたり、走ったりしてない？」

青年「はっ…！　それは…！」

女医「それはすべて『運動は苦しいけど、それによって強く美しい肉体が得られる』とわかってるからよね。ここで『運動すればするほど体が醜くなっていく』なんてジムがあったら、誰も通わないでしょう？」

青年「間違いないですね」

女医「だからこそ『心の筋トレ』というワードを覚えておいてほしいの。何か大変なことがあるたびに『これは心の筋トレだ！』と思うと、『そうか、このストレスが負荷になって、少し心が強くなってくるかもしれない』と考えることができる。すると『トク』を認識できるため、前向きな気持ちになってくる」

青年「なるほど…」

女医「しかしそう認識しないと、ストレスを受けっぱなしになってしまうので、どんどん気持ちが落ち込んでしまう。重要なのは、どんな形でもいいので、前向きにとらえることなのよ」

青年「そうですね…。自分も意識してみます」

　

今回のまとめ

○　ストレスを感じたときは『心の筋トレだ！』と考えてみること。

○　それだけでも前向きな気持ちでいられる！　

　

青年「でも先生、『昔ジムに行ってた』ってことは、今はやめちゃったんですか？」

女医「そう。あまりジムに行っても、運動の効果がなかったからね」

青年「なぜ…？」

　

『心の筋トレ』と思えばストレスに強くなる!?～女医が教える心理学

青年「一切運動していない」

（完）

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

官越いやし｜ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。
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