大切な人が、病気になったとき
~「どう接したらいいかわからない」と悩むあなたへ~

大切な人が、病気になったとき<br><small>~「どう接したらいいかわからない」と悩むあなたへ~</small>

こんにちは、ゆうメンタルクリニックの医師の森しほです。

産業医として心身の調子を崩した方の面談をする中で、
こんなご相談を受けることがよくあります。

母ががんになったんですけど、どう接したらいいかわからなくて……
夫がうつ病で、言ってはいけないことを言ってしまいそうでこわい
子供が発達障害で、どうやってサポートしたらいい?

励ましたほうがいいのか。
いつも通り接したほうがいいのか。
つらそうな話を聞いたほうがいいのか。
それとも触れないほうがいいのか。

大切な人が病気になると、多くの人が同じように悩みます。
そして私は、その方にこうお伝えしました。

どう接したらいいか悩んでいる時点で、たぶんあなたは十分頑張っていますよ

本当に無関心な人は、悩みません。
相手を傷つけたくないから調べる。
少しでも力になりたくて考える。
何が正解かわからず迷う。
その気持ち自体が、すでに相手への大切な思いやりです。

今日は、大切な人が病気になったときに覚えていてほしい3つのポイントをお伝えします。

①「頑張って」が苦しくなることもある

病気の人に対して、

「頑張って」
「前向きに考えよう」
「気にしすぎだよ」

と言いたくなることがあります。

もちろん悪気はありません。

元気になってほしい。
苦しみから抜け出してほしい。
その願いから出る言葉ですよね。

でも、病気の人はすでに十分頑張っています。
がん治療を受けている人は、治療そのものに耐えています。
うつ病の人は、朝起きて身支度をするだけでも精一杯な日があります。
発達障害のある人は、人知れず周囲に合わせる努力を続けていることがあります。

だからこそ、
「もっと頑張れ」
という意味でなくても、

「今の自分では足りないんだ」
と受け取られてしまうことがあります。

そんなときは無理に励ますより、

「つらいね」
「話してくれてありがとう」

と気持ちに寄り添う言葉のほうが、相手の支えになることがあります。

② 正しい言葉より、「そばにいること」

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支える側は、
「何て言えばいいんだろう」
と考えます。

でも実際には、正しい言葉を探すことより大切なことがあります。

それは、
あなたを一人にしない
という姿勢です。

病気になると、人は孤独を感じます。
健康だった頃の自分との違い。
将来への不安。
周囲に迷惑をかけているという罪悪感。

そんな中で、
「この人は離れていかない」
と思える存在は、とても大きな支えになります。

話を聞く。
否定しない。
急かさない。
必要なときにそばにいる。

それだけで十分なことも少なくありません。

③ 怒られても、あなたのせいとは限らない

支えていると、

「放っておいて!」
「どうせわからないでしょ!」
「もういい!」

と言われてしまうことがあります。

そんなとき、

「何か間違えたかな」
「傷つけてしまったかな」

と落ち込む方も多いです。

でも、病気の人は不安や悲しみを抱えています。
その感情が大きすぎると、一番近くにいる人へ向かってしまうことがあります。

もちろん、暴言や暴力を我慢する必要はありません。

ただ、

「怒らせた=支え方を間違えた」

とは限らないのです。

むしろ、

「感情を出せるくらい近い存在」

だからこそ、ぶつけてしまうこともあります。

病気の人にとって本当に怖いのは、誰もいなくなることです。
だから、もし言葉を間違えたとしても、対話をやめないこと。
それが大きな支えになることがあります。

家族だけで抱え込まなくていい

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そして最後にお伝えしたいことがあります。

家族や友人だけで支えようとしなくて大丈夫です。
最近では、精神科訪問看護や医療・福祉サービス、カウンセリングなど、さまざまな支援があります。

訪問看護では、

・体調や生活リズムの確認
・服薬のサポート
・不安や悩みの相談
・ご家族への助言

などを受けることができます。

また、カウンセリングは病気の本人だけでなく、支えるご家族にも役立ちます。
「どう接したらいいかわからない」
という悩みを、一人で抱える必要はありません。

最後に

大切な人が病気になると、

「何かしなきゃ」
「支えなきゃ」

と思います。

でも、完璧な対応を目指さなくて大丈夫です。

一番大切なのは、

わからなくても、あなたを大切に思っている

という気持ちを持ち続けること。

そして、たとえ気まずくなったり、うまくいかなかったりしても、対話をあきらめないことです。
悩みながらも寄り添おうとしているあなたの存在は、きっと相手の力になっています。

当院では、医師による診察だけでなく、心理士によるカウンセリングも行っています。
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この記事の著者

森 しほ

ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。
産業医として一般企業のケアも行っている。

◆専門分野: 精神医療 / 皮膚科
◆資格:日本抗加齢医学会専門医 / 産業医 / 公認心理師
◆所属学会:日本皮膚科学会 / 日本抗加齢医学会
◆著書:『発達障害ママの子育てハック(監修) 』飛鳥新社

 

  取材実績(一部抜粋)

【雑誌】マガジンハウス「Tarzan」
【雑誌】株式会社プレジデント社「PRESIDENT WOMAN」
【TV】フジテレビ『バイキング』
【TV】TBS『ビビット』
【YouTube】『ぶーちゃんねる-歌舞伎町リアル-』( 【病院】歩き辛いくらいアトピーがひどいので皮膚科に行ってきました。
【YouTube】『かずのすけ』( 敏感肌でもできる【痛くない医療脱毛】はあるの?お肌に優しい脱毛を受け続けたら5年前より若返った30歳男子の『顔脱毛』体験レポ
【Web記事】LITALICO発達ナビ
【Web記事】LITALICO仕事ナビ
【Web記事】Medicalook

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