女医が教える「ヘタでも成功する技術」

青年「僕には夢があるんです」
女医「どうしたの? 突然の熱病?」
青年「いやいいじゃないですか! 夢語っても! そういう気分になるときないですか!?」
女医「まぁ…で、どんな夢?」
青年「作家になりたいんですよね」
女医「あぁ、うん。結構多くの人が持つ夢だよね。ありがちなやつ」
青年「夢にたいしてなんて言い草!」
女医「まぁ、いいんじゃない。夢持つことは大切だよ」
青年「素直に受け取れないんですけど…」
女医「で、どんなのを書いたの?」
青年「いや、何も」
女医「え」
青年「まだ書いてないんです」
女医「夢に向かって一歩も行動してない…?」
青年「いえ! 書き始めはするんですよ! でも『うまく書けないなぁ』『この表現、うまくないなぁ』なんて思って止まっちゃうんです。特にプロの作家の本を読んだら、比較しちゃって…」
女医「はぁ」
青年「で、とにかくまずは文章力を鍛えようと、文章力講座みたいな本を読んだり、作家養成講座みたいなところに通ったりもしたんですけど、でも全然…」
女医「一言いっていい?」
青年「な、なんですか?」
女医「このクズ、アホ、ミドリムシ」
青年「ぜんぜん一言ですらない! ていうかミドリムシいいじゃないですか! 光合成できるんですよ!?」
女医「そんなふうに、作家志望でありつつも、一切合切何も書いてない人は本当にたくさん存在する。私調べだけど、作家志望者の99%は何も書いてないわね。まさに志望者というより死亡者よね」
青年「言葉選んで先生!」
女医「いい? 重要なのは、とにかくヘタでもいいから書き上げること」
青年「ヘタでもいい!?」
女医「そう。そもそもその作品が売れたら、海外翻訳バージョンが出ることもある。そしたらすごくうまい翻訳者の人が、自然な外国語にしてくれるはず。たとえどんなにヘタな日本語でもね」
青年「ま、まぁ…。限度はありそうですけど、分かる気がします…」
女医「それにドラマや映画になったら、名優さんたちが演じるはず! その際に情景描写がたとえヘタであっても、素晴らしい演技でカバーしてくれるはずよ!」
青年「た、たしかに…!」
女医「もちろんだけど、そもそも人気が出なければ、海外版やドラマ化することもない。とはいえ、それでもまずは出版社に応募でもしてみることが大切。『この話は本当に面白い! 価値がある!』と思えば、優秀な編集者さんが、表現を直してくれたり、『ここをもっとこうしてみては』と助けてくれるはずよ。逆にどんなに美文であっても、人の心を動かさない話だったら、見向きもされない。大切なのは、ヘタでもいいから、まずはかきあげて、人に見せること」
青年「は、ははぁ…。まずは書き上げる…」
女医「もちろん、表現を軽んじるつもりはない。ただ細かい表現とか『美しい文』なんかにとらわれて、動けなくなってしまうことこそ危険、ということ。重ねてヘタでもいいし、バカにされてもいいから、思いついたシーンや会話を書いてみることから始めなさい。その先にこそ作家の道が開かれるわ」
青年「わ、分かりました! やってみます!」
女医「でも、まぁ…」
青年「えっ?」
女医 「作家という夢がかなったとしても、それだけで生活できるわけじゃないんだけどね」
青年「リアルな話が飛び出した」
今回のまとめ ヘタでもいいから、とにかく書き上げよう!

河合寺 宵(かわいじ よい)
魅力とお色気あふれる女医。通称『女医ちゃん』。
ゆうメンタルクリニック名誉医局長。
常に変化と成長を求めるため、時に服装と髪型と雰囲気がマイナーチェンジしていることがあるが、ちゃんと同一人物。何度も見ているうち、いつの間にか好きになってもらえる女医」をモットーにして活動中。

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