レビューサイトの恐るべきワナ
◆ マンションレビューサイトの話。
最近のことです。
僕はマンションのレビューサイトを見ていました。
そこには、不思議なルールがありました。
「他の人のレビューを見るためには、自分もレビューを投稿しなくてはならない」
というものでした。
面倒くさぁっ!
心からそう思いました。
ただまぁ、そのルールを設けることによって、よりレビューを増やそうという狙いなのだろうな、と推察されます。
しかしやはり、面倒ではあります。
とはいえしょうがないなぁ、と考えつつ、以前に住んだことのあるマンションに、レビューを書くことにしました。
「良かった」
短いですが、いや、素直な気持ちです。
そもそもマンションにたいしてレビューしたくなるほどの感想なんて、そうそうないだろうと。
トイレを流すたびに逆流して大洪水だとか、耐震構造がひどくて震度1でも超シェイクだとか、壁がうすすぎて隣の住人のため息まで聞こえるとか、近隣の人が夜中まで引っ越ししろと騒ぐとか、そこまでの状況であれば別ですが、そんなこと、そうそうないと思います。
より正確には「普通」と書きたいですが、まぁ、人生はポジティブに生きるべきだと思うので、一段階プラスして「良かった」。素晴らしい感想だと思います。
そう思いつつ入力ボタンを押したところ、こう返ってきました。
「最低文字数以下です。100文字以上記入してください」
ふざけるなと!
だから重ねてマンションにそんな長文感想あるかと!
もう科挙かと。中国の伝説的難易度の受験レベルのハードさではないかと。
しょうがないので、
「すごおおおおおお(中略)おおおおおおおおく良かった」
と打ち込みました。
「お」のコピペ。
これで100文字に到達しました。素晴らしいです。
あとから考えれば
「良かった!!!!!!!(中略)!!!!!!!!!!」
でも良かった気がします。
どっちにせよ、より「良かった」を強調しています。度合いは同じくらいでしょうか。
少なくともバカっぽさは同レベルだとは思います。
何にせよそれで入力ができて、無事にレビュー自体は見ることができました。
◆ さらなるワナと結末。
ちなみにさらに面倒なことに、レビューは「ポイント制」のようで、一つのレビューを書いたら他のレビューが一つ見られる、という仕様でした。ムチャクチャだ。
どれだけレビュー書かせたいんだと。
確かに一つのマンションのレビューを見るときは、引っ越しをするときなわけで、一つ前のマンションについてレビューを書ける…と考えると、計算は間違ってはないんですが…。
それでも引越し先を複数検討することもあるわけで、色々とムリがあるシステムなんじゃないかと思いました。しかも一つのマンションのレビュー複数あったりもしますし。
何にせよ、まぁ、レビューも見たし、もういいか、と思っていたところ、先日こんなメールが届きました。
ご投稿いただいた口コミを審査しましたところ、当サイトが不適切とみなしている行為または表現がございましたため、掲載を控えさせていただきました。
<当サイトが不適切とみなしている口コミの例>
・意味のない文字や文章の羅列など同じ内容を繰り返し記載している
・当サイト内の文章や口コミ投稿をコピーしている
ほわー!
不適切扱いされてしまったようです。
もちろんですが、理由は一番目の
「・意味のない文字や文章の羅列など同じ内容を繰り返し記載している」
だと思います。
同じ内容の繰り返し!
じゃあ「すごくとても本当にマジで全力で良かった」とかだったら良かったのでしょうか。とはいえこれも「意味のない」に入れられてしまいそうな気がします。
ていうか、この「例」として書いてるからには、今までも多々、こういう事例があったんだと思います。
であればやはり、文字数という設定がムチャだったと思うんですが、そこを変えてはくれないようです。
あと二番目のルールが面白かったです。
「・当サイト内の文章や口コミ投稿をコピーしている」
なるほど!
他のレビューをコピペして入れてた人がいたんですね! 素晴らしい方法!
良いマンションのレビューなんてたいてい似通うでしょうから、すごくいい思いつきだと思います。
しかしおそらく、同じサイト内の文章であれば、コピーチェックとかが働くのかもしれません。
であれば、まったく別のレビューサイトからコピペしてしまえばバレないんじゃないか。
そんな抜け道を知ることになりました。
これ注意書きがアダになるんじゃないかと。
「通り抜け無用で通り抜けが知れ」
(ここを通り抜けるな、と書くことで「通り抜けられるんだ」と知られちゃう)
という江戸時代の川柳を思い出します。
何にせよ、次回はその方法があることを覚えておこうと思いました。
◆ 文字数の話。
ちなみに関連して思い出した話があります。
このレビューサイトでは「とにかく文字を多く」という話なわけですが、実際にビジネス書や心理学書を気が遠くなるほど読んだかぎり、共通するのは
「メールは、とにかく文字は短く、単刀直入に書け」
という結論でした。
このスピード時代、メールでも企画書でも、余計なことを書かず、シンプルに書け、というわけです。
まぁ、ビジネス書の作者は、たいてい社長とかの成功者ですので、部下からのメールにたいして「とにかく短く!」という思いも込められているんだと思います。
すべての社長や上司がそう感じるかは不明なので、そのまんま信じて、あなたが社長へのメールに「OK!」とだけ書いたら怒られるかもしれません。運用には注意が必要です。
とはいえ、ダラダラ書くな、という意味では、アドバイス自体は正しいのかな、と思います。
心理学でも「クイックレスポンス法」というものがあります。
とにかくメールなどで重要なのは、内容よりも「すぐに返ってくる」ということ。それだけで相手は重要に扱われていると思い、気分が良くなります。
内容検討に時間が必要な場合でも、
「承りました! 検討してご連絡させてください。まずは取り急ぎ、ご返信まで」
など書いておけば、相手は嬉しく感じるはずです。
少しでも生活に役立てば幸いです。
◆ 今回のまとめ。
○ メールはとにかく短く単刀直入に!
○ でも、レビューサイトは長めの文がいいようです。
◆ さいごに。
というわけで、いかがでしたでしょうか。
少なくともこのレビューサイトのレビューを書く必要が生じた際は、今回のコラムで文字数が絶対十分だなと感じながら、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)

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