勉強しない子供をズンズン動かしていく言葉。

ここでは皆さんの気持ちをラクにしたり、楽しくしたり、もしくは前向きにしたり…
そんなようなお話ができたらな、と思っています。

さて、少し前に頂いたお悩みをご紹介しようと思います。

「中3の子供が受験勉強をしないことに困っています。
不登校のため、私が毎日2時間勉強を教えていますが長続きせずすぐに休んでしまいます。
また、怠けグセもあり、休みたがります。
このままでは子供がダメになってしまうのではないかと心配しています。
親としてなにかしてあげられることや、心の持ち方はありますか?」

というご相談でした。
今回はこのお悩みについて、お話していきます。

誰かに任せてみる

親子間だとどうしても感情が入ってカッとなったり、甘えがでてしまうもの。
そしてお母さまが思い詰めてしまうと、お互いに重圧がかかってしまいます。
そこでおすすめしたいのが「他の人に勉強を任せてみる」こと。
身近な方法としては、家庭教師の先生に来てもらうなどでしょう。
そして、定期的に勉強を教えてもらいましょう。

そうはいっても、家庭教師などを雇うのは時間的にも金銭的にも厳しい、ということもあるでしょう。
以下からは、親御さんができることについて話していきます。

努力をほめよう

「30分しか勉強してないじゃない」
「2時間やろうと言ったのに、全然できていない」
という風に指摘してしまうと、やる気がわきづらくなってしまいます。

そこでやっていただきたいのが「努力をほめる」ことです。
身内で甘えが出てしまいやすい中、2時間に設定して勉強を頑張っているとするなら、それは1つの評価点だと考えます。
「今日は勉強を30分できたね」
「〇ページもできたね」
「毎日頑張ってるね」

このように、色々な切り口でほめてみましょう。
うれしい言葉をもらうことにより、より努力がしやすくなります。

良い意味で赤ちゃんとして扱う

赤ちゃんは何をしてもほめられます。
「立った、すごい!」
「喋った、すごい!」
というようにどんなに小さなことも周囲は感動し、ほめまくります。
そして赤ちゃんは嬉しくなってより頑張ろうとするものです。

そして人間はこの心理を大人になっても持っています。
子供の頃の飢えた気持ちを、ずっと持って生きているのです。
どんな人にも、自分のやることを受け入れてもらえると嬉しく感じ、相手を好きになるという心理があるんです。

「あなたはなぜできないの?」というようなネガティブな接し方ではなく、
「すごい!」「素晴らしい!」
と、いい意味で赤ちゃんに接するように、何ごともポジティブにとって接するのが大切です。

時間がある時に話を聞いてあげる

人は自分のことに興味を持ってもらえると心が安らぎます。
お子さんの最近の好きなことや趣味などについて、興味をもって話を聞きましょう。

「空いてる時間は何しているの?」
「ゲームやドラマだと何が好き?」
などのような質問でもいいでしょう。
すると「自分のことを理解してくれた!」と自分の話をしたくなります。

もし自分のことをあまり話さなくても、「気にかけてもらえた」と感じることは、前向きな気持ちにつながっていきます。

何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)

音声で聞きたい方はこちらから「勉強しない子供をズンズン動かしていく言葉。

官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

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