犯罪はなぜ起こる!?「ジョーカーに憧れる心理」とは?
さて、今回は犯罪者の心理についてお話していきます。
2021年10月31日、京王線の車内で通り魔事件がありました。
その容疑者が逮捕された際に、こんな発言をしたのです。
それこそが、
「ジョーカーになりたかった」
というもの。ジョーカーとはバットマンの悪役です。
これは「悪の心理」を象徴しているな、と自分は感じました。
容疑者の中では、社会全般から離れかけている自分を感じる中、ジョーカーという彼の「憧れのヒーロー的なものに近づきたい」という心理が働いたと考えられます。
この心理があると、人はたとえ問題的な行動であっても、実行できてしまうところがあります。
善悪とは何か?
例え悪であっても、ボスのような憧れがいて
「自分は、ボスとの一体感を得る手段として悪を使っている」と強く思い込むとします。
すると、もしかして悪は悪ではないかもしれません。
そもそも悪と言うのは、「自分達の集団に反対している敵」のことを言っているだけです。
100人いれば、100通りの正義・悪があるのです。
たとえば、桃太郎を思い出してみてください。
桃太郎(人間)側から見れば、彼は鬼を退治した「正義」だと言われます。
しかし鬼側からすれば「鬼のパパが殺された。桃太郎め、悪め」と言われるでしょう。
何が善で何が悪かというのは、難しい議論になってきます。
しかしどんな人にも「善」が本人の中にあり、それ以外のものが悪となります。
人は孤独に耐えられない。
ここで、『ジョジョの奇妙な冒険』という少年マンガがあります。
自分も悪役のボスのディオが大好きなのですが
マンガのシーンの中で「ディオは悪い奴じゃないか!」とに言われた際に、
「俺らみたいな悪には、悪のカリスマが必要なんだよ」と語られるシーンがあります。
人間にとって、何よりハードなのは孤独に生きること。
すなわち自分が悪であったとしても、完全に孤独で一人で生きていくということは、本当に難しいのです。
そして善悪を信じる上で、どんな人でも一人では生きてはいけません。
自分の憧れに一体化したい・一緒になりたいという心理は誰でもあります。
そしてこの一体化の行動原理で、人間は動くのです。
切り裂きジャックという有名な殺人鬼がいますが、これに憧れた模倣犯も、過去に多く出現しました。
このようにどんな悪やテロ行為であろうと、「集団意識」が人間を犯罪行為に走らせるのだと考えられます。
これらの犯罪をなくすには
「悪のカリスマ的なものに触れさせない」
「完全に孤立させる」
などによって、犯罪行為から離れさせることが、一つの更生手段として考えられます。
もちろん、実際に行うことは難しいでしょう。
しかし1つ確実なことは、「どんな人も孤独には耐えられない」ということ。
もし誰かの思考をネガティブに感じ、変えたいと思うなら、
まずは「あなたの味方だよ」という姿勢を示し、そして少しずつ、その人の心理を変えていくというのが効果的な方法と考えます。
というわけで、今回は犯罪について思うことをお話しました。
少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
音声で聞きたい方はこちらから「京王線の犯罪はなぜ起こった!?ジョーカーに憧れる心理とは?」

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