「エスパー魔美」から学ぶ人生成功の法則

◆ 「エスパー魔美」を知っていますか。

みなさんは「エスパー魔美」というマンガをご存知でしょうか。
かの「ドラえもん」の作者、藤子・F・不二雄先生という方の描かれたマンガです。

一言でいうと、エスパーこと超能力者である「魔美」が、友人で知的な「高畑さん」とともに、色々な事件を解決していく、という話です。

マンガだけでなくアニメにもなっており、結構長くシリーズが続いていました。

そんな中、いまだに自分が覚えていて、「見事だなぁ」と思った話がありますので、今回はそれを紹介したいと思います。

◆ 電車で変わる人生の話。

それこそが「日曜日のトリック」という話。

魔美はある時、困っている予備校生を見つけました。

そもそも何で見つけられたかというと、魔美は超能力で、困っている人の念波を受けられるからです。

いやこれ「受けられる」みたいに、すごい能力みたいに書いてますけど、実際あったら、恐ろしいことになると思うんですよね。
満員電車なんて乗ったら、もうみんながみんな、「混んでる」「つらい」「会社行きたくない」とか、困ってることだらけでしょうから。
もう頭ガンガンになるんじゃないかと。

でまぁ、とにかくマンガ世界では困っている人も気持ちレアなようで、その予備校生を見つけたわけです。

その予備校生は、人生に希望が持てず、予備校にも通えなくなってしまっていました。

その彼には、日課がありました。

彼は通学のために電車の「上り列車」を使うのですが、電車のホームにつくたびに、

「上り列車と下り列車、どっちが先にくるか」

というので、心の中でギャンブルをしているのです。

そして、上り列車が来たらその日はラッキー、下り列車が来たらその日はアンラッキー、と決めていました。

すると。
彼が行くたびに、ほとんどの割合で、下り列車が来ていたのです。
そもそも上り列車と下り列車は「同じ数」なので、明らかに彼がアンラッキーということになります。

「あぁ! 自分の人生はどれだけ不幸なのか! 人生も列車と同じく、下り坂なんだ!」

そんなふうに人生を嘆き悲しみ、予備校にも行けず、引きこもっているわけです。

さぁ、どうするか!?

そのため魔美は「じゃあ一緒に行こう、私は運がいいから大丈夫」と言いつつ、ともに駅に向かいます。

しかし。
案の定というかなんというか、先に来たのは「下り列車」でした。

愕然とする魔美。
当然のように落ち込む予備校生。

ここで知的な友達、高畑さんは言います。

「じゃあ、今度の日曜、もう一度試してみよう」

◆ 日曜は何が違う?

何度やっても同じ、と断ろうとする予備校生に、彼はさらに続けて言います。

「次は、来年の合格を賭けたらどうだろう。上り列車が来たら合格、下り列車なら不合格」

何てことを言うのでしょうか。
慌てる魔美を無視して、予備校生の返答を求める高畑さん。

予備校生はヤケになって、それを承諾しました。

そして、日曜日。

震える足で駅にたどり着く、予備校生と魔美。

すると。

先に来たのは、何と上り列車だったのです!

驚きながらも、理由が分からず混乱する予備校生に、高畑さんは説明します。

それはこんな内容でした。

◆ すべてのトリックと結論。

まず上り列車と下り列車は、確かに同じ数が到着していました。
しかし、到着時刻に「ズレ」があったのです。

具体的に、たとえば

「15時00分」に下り列車
「15時01分」に上り列車

「15時15分」に次の下り列車
「15時16分」に次の上り列車

というように、毎回「下り列車の直後に、上り列車が来ていた」のです。

すると、ランダムに駅に到着した場合、14/15の確率で下り列車が先に来て、1/15の確率でしか上り列車が先に来ない…という状況だったわけです。

しかし日曜日は、その到着時刻が「逆」でした。
「上り列車の直後に下り列車が来る」状況だったので、上り列車が先に来ていたわけです。

まぁ、そのときに1/15の確率で下りが先に来ていたら最悪すぎたんですけども。
そこはちゃんと大丈夫だったみたいです。

そしてこれを説明した上で、高畑さんは言います。

「結局、ラッキーもアンラッキーも、思い込みにすぎない。
アンラッキーと思えば不幸の連鎖にハマるだけだ。
でも自分はラッキーだと思えば、いくらでも幸せは舞い込んでくる」

そしてさらに、試しに「下り列車」に乗り込んでみよう、と提案します。

尻込みをする予備校生を強引に乗せて走る列車。
すると走った先には、綺麗な自然が広がっていました。

「たとえ下り列車であっても、乗り込んでみれば、こんなに美しい風景が広がっている。たとえ君の人生が下ることがあっても、悲しむことはない。目を向ければ、幸せはどんな状況にもあるんだよ」

この話に予備校生は涙を浮かべ、新たな人生を踏み出していく…

そんな話です。

素晴らしい。
今思い出してもウルッと来ます。

これ、根底的なネタは「時刻表のちょっとした話」レベルなんですが、ここまでのドラマに仕上げたアニメスタッフが見事です。

ちなみにこれはアニメのオリジナルストーリーで、藤子・F・不二雄先生のネタではないんですが、それでも先生がいなければこの話が生まれなかったので、何であっても藤子先生は天才です。

まぁこの話、エスパー魔美はぜんぜん活躍しないんですけども。

「カウンセラー高畑」とかでも成立すると思うんですけども。

とはいえ魔美がいなければ予備校生のピンチに気づけなかったですし。

さすがの高畑さんも、駅で落ち込んでいる予備校生を見ただけで「キミは今、下り列車で落ち込んでいるね」なんて声をかけるのも不可能プレイだと思うので、魔美の存在意義はあります。うん。

◆ 感情だけで見るものが変わる。

ここで心理学的な話になりますが、人間には「感情一致効果」というものがあります。

それこそが「感情に一致した情報ばかり集めたがる」というもの。

ポジティブなときはポジティブなことばかり目に付き、ネガティブなときはネガティブなできごとばかり目についてしまうわけです。

実際に落ち込みやすい人は、色々なことに文句をつけます。

「給料が上がらない」
「家族とは会話があまりないし」
「上司が自分のすることに何も言わない。放っておかれている」

など、悪いことばかり。

しかし前向きな人は、たとえば同じ状況であったとしても

「給料は下がらず安定している♪」
「家族とはトラブルらしきトラブルもない♪」
「上司が自分を信頼してすべて任せてくれる♪」

なんて考えたりもします。

どんな人にとってもポジティブ・ネガティブは同じだけ起こっており、あとはそれをどうとらえるか、というだけの違いなのです。

ですのでみなさんも、普段の生活で、できるかぎり「良かったこと」を見つけるようにしてみてください。それこそ一日一個、日記やメモに書いていくだけでも構いません。

それだけで日々は変わっていくはずです。

どうか覚えておいてくださいね。

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今回のまとめ
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○ どんな人にもポジティブ・ネガティブなことは起こっている!

○ 大切なのは、良いことに目を向けてみること!

○ それだけで日々は驚くほど変わっていく!

◆ さいごに。

「星の王子さま」という童話に「大切なものは目に見えない」という言葉があります。

非常にいい言葉ではあると思うのですが、僕はあえてこう言いたいです。

「大切なものは、ちゃんと目に見えている」

食事をおいしく食べられること、命にかかわる病気もなく生活できていること、話せる人がいること…。

そんな風に、日々のそこかしこに、素晴らしいものがあふれています。

それに気づかず、先の幸せや、得ていないものばかりに目を向けるのはやめてください。

あなたはすでに幸せなんですよ。

(完)

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監修・制作

このページは、ゆうメンタルクリニックの医師・スタッフが監修・制作しております。

特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

ゆうきゆうプロフィール

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