酒に強いと、アルコール依存症になりやすい!

酒に強いと、アルコール依存症になりやすい!

女医「お酒に強いのって、うらやましい?」

青年「そ、そうですね…。自分はすぐ酔っ払ってしまいますし、あまりお酒を飲めないので、うらやましいです」

女医「そうよね。でもね、実はそこまでうらやましいものでもないの」

青年「は!?」

女医「アルコール依存症になった人を対象にした調査では、彼らの大半、実に90%近くの人が『自分はお酒に強いタイプだ』と答えたの」

青年「お酒に強いのに、依存してしまうんですか!?」

女医「その通り。まぁ、考えてみれば当然よね。お酒に弱ければ、そもそも飲もうと思わないし、飲み会に参加するチャンスも少なくなる。でもお酒に強いと、酔いづらいため、どんどん酒量も増える。またお酒を飲めてしまうため、飲み会に参加することも増えていく。結果的に飲む量も回数も増えていくわけ」

青年「は、はい…。そうすると…?」

女医「すると当然、どんどん依存していくの。実際にアルコール依存症になるかどうかは、純粋に『飲んだ総計量』によるもので、強いか弱いかにはあまり意味がないの」

青年「そうなんですね…!」

女医「そもそも強いか弱いかを決めるのは、肝臓の処理能力。悪酔いの原因になるアセトアルデヒドなどを素早く処理できれば、酔いづらくなるわ。すなわち『強い』ということね。でもそれは『脳』とはほぼ無関係。そして脳にあまりにアルコールが多く到達すれば、その分、依存する可能性もあがってくる」

青年「し、知らなかった…」

女医「これは大半の依存症でも言えるわね。たとえばギャンブル依存症だって、『自分はギャンブルに強い』なんて思ってたら、当然、やる機会も増えるわよね?」

青年「は、はい…」

女医「するとその結果、ギャンブル依存症になる確率もアップする。逆に『自分はギャンブルに弱い』、すなわち負けがこんでいたら、ギャンブルをあまりやりにくくなるでしょう? それに似ているかもしれないわね」

青年「た、たしかに…。自分もパチンコをはじめてやってみたときに負けて、それ以来、やってないです」

女医「そう考えると、強いからいい、弱いから悪い、ということでもない、ということがわかるわね」

青年「人間万事、塞翁が馬なんですね…!」

 

今回のまとめ

○ お酒に強い人ほどアルコール依存症になりやすい!

○ 強い、という人はなおさら気をつけよう!

 

青年「そういえば、先生はお酒よく飲むんですか?」

女医「私はよく、合コンの最中に飲みまくってたなー…」

青年「合コン…!? 合同コンパですか…!?」

 

酒に強いと、アルコール依存症になりやすい!

青年「そこで飲みまくるのはヤバい」

 

(完)

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

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