本当の自由とは!?~女医が教える心理学

女医「本当の自由って分かる?」
青年「ギットギトのラーメンを無限に食べることですね」
女医「それが…あなたの自由なんだ…」
青年「ダメですか?」
女医「ダメとは言わないけど…。そうね、それもある意味、今回の話に関わるのかもしれないね」
青年「ど、どういうことですか? 本当の自由って何なんですか?」
女医「ほら、よく自由って言うと、『自分の思うがままに、好き勝手に振る舞うこと』みたいに解釈されてない?」
青年「そ、そうですね…。何ものにも縛られず、好きに生きて、好きなことを言って、好きなように振る舞うみたいな…」
女医「でもね、果たしてそれは『本当の自由』かしら?」
青年「えっ…?」
女医「それこそ、人間って集団で生きていく生き物じゃない。集団で生きていくかぎりは、多かれ少なかれ、衝突することもあったり、何かを協議して決めなきゃいけないわけよ」
青年「そうですね…」
女医「逆に荒野でたった一人で生きていたとする。するとそれこそ『何ものにも縛られない』という生き方ができる。でもその結果、食事にも事欠き、住む場所にも苦労する。するとそれが自由かというと、どうなのかしら」
青年「結果的に…不自由ですね…」
女医「そうなると、『集団で生きて、なおかつ何ものにも縛られず、さらに生活の不便も一切ない』という状況がベストみたいなことになるんだけど、それって『王様』しかないよね」
青年「必然、そうなりますね…」
女医「でも王様であっても、他国からの侵略に怯えなきゃいけないし、クーデターを起こされて、処刑されちゃうリスクだってある。現代のどんな王様的な有名人であっても、いつ足元をすくわれるかもしれないよね」
青年「ですね…。あれ? そうなると…」
女医「そう。『完全に好き勝手に振る舞って、何ものにも縛られず、さらに生活の不自由もない』ことを求めても、そんなゴールはどこにも存在しない、となるわけ」
青年「「は、ははぁ…」
女医「もっと小規模に、それこそ、恋人や友達にたいして好き勝手に振る舞って『私は自由!』なんて思っちゃってる人もいるけど、そういう人も、その相手に離れられて、ものすごい不自由な状況になるかもしれないよね」
青年「う、うう…。たくさんいますね、そういう人…」
女医「となると『本当の自由』とは何か、ということになるんだけど、そもそも『好き勝手に振る舞いたい! 何ものにも縛られたくない!』という欲望すらも超越した状況こそが『本当の自由』になるとしか言えないのよ」
青年「ええっ!?」
女医「たとえば砂肝を食べたいと思わない人が、砂肝を食べられない状況で『私は不自由だ!』なんて思わないでしょう?」
青年「なぜ砂肝か気になりますが、同意します」
女医「すなわち欲を持たなければ、不自由を感じることもない」
青年「うっ…! 欲望を捨てろってことですか!?」
女医「もちろんすべての欲望を捨てるのは難しいでしょう。ただ、周囲に迷惑をかけたり、人生が不利になりすぎる欲望は、それこそフィクション世界で満たしたり、うまく解消できるといいね。またはそういう欲望も、周囲を喜ばせる形で合法的に満たすとかができたら、最高ではあると思うの」
青年「た、たとえば…?」
女医「殺人衝動を抱いている人が、その情念で、ミステリー小説を書く、とかね」
青年「ま、まぁ確かに…。あ、そういえば、自分のラーメンを無限に食べることも…?」
女医「そうね。それもある意味自由だけど、本当の自由としては、そんな欲求からも解放されたり、生活的に問題がない形で解消できる方がいい、ということになるね」
青年「ははぁ…」
女医「もちろん理想論ではあると思う。全員がこれを実行できるとは思えない。でも生きづらさを抱えている人が、一つのヒントとしてこの話を読んで、少しでもラクになってくれたら、それで十分だと思う」
青年「は、はい…!」
今回のまとめ
○ 本当の自由とは、好き勝手に振る舞うことではない!
○ 自分の欲望から解放されたり、無難な形で発散できることが大切!
青年「ちなみに先生の最近の欲望は何ですか?」
女医「……」

青年「そんなにあるんですか?」
(完)
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

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