「やり遂げた!」と喜んではいけない!?プロから学ぶ行動の秘訣

女医 歯磨き 習慣 やった ゆうきゆう コラム

さて、皆さんは日常生活の中で行動するとき、どのような心境でやっていますか?
「自分はがんばってる!」と感じながらやっていますか?

はたしてその思考は正しいのか、今回お話していきましょう。

「やり遂げた」で人はツラくなる!

自分は瞑想や悟りについての本も、勉強のために読んでいます。
その中で見つけた、ある面白い内容についてご紹介します。

瞑想は一般的に、座って静かに深呼吸をしながら行います。
自分の心境について、まったりゆったりと思いを巡らせていく。
これが瞑想であり、マインドフルネスという行動です。

その瞑想のプロである先生に、あるとき瞑想初心者が次のような質問をしました。

「自分は瞑想が終わったときに『やった、瞑想をやり遂げたぞ』と毎回言っていますが、これは大丈夫でしょうか」

するとその瞑想の先生は、「それは良くない」と答えました。

なぜなら「やった、やり遂げた」というのは、それだけ大変でツラいことをやり遂げた、という意味になります。
そしてそれは、瞑想を「ツラいこと、大変なことだ」と思っていることに他なりません。

「やり遂げた、やった」と言い続ければ、「ツラい」という思いもセットで感じ続けてしまいます。
すると瞑想そのものに対してイヤな気持ちを引きずってしまい、いつまでたってもそこから抜け出せません。
そしてツラいという気持ちが続いていると、いつか瞑想を辞めてしまうかもしれません。

そうではなく
「終わったということを何ら誇らず、『やり遂げた』という感情を持たずに
単純に『終わった』、もしくは終わったとすら思わなくても良い
と先生は回答しました。

これは、非常に面白いストーリーではないでしょうか。

「やった、やり遂げた」というのは一見前向きに聞こえます。
しかしそれは、やり遂げるまでがツラく、大変だったという証明になってしまうのです。

行動したいなら「やった!」を使うな!

たとえば受験勉強を必死にやった後
「やった、合格した!」
と言うなら良いでしょう。

受験勉強は一生エンドレスでやるものではなく、一回終わったら二度としないという方も多いもの。
長くやってきて、完全に終わったことについて「やり遂げた、やった」というのは問題ないです。

しかしながら、日常的に習慣化したいことについて
「やった!」
と言ってしまうと、やり遂げるのが大変だという意味合いが出てしまいます。
そして大変さを毎日感じ続けることにより、習慣にしたくても、どこかで辞めてしまう可能性があります。

日常生活において習慣化したいことは、「毎日まったりと楽しむ」のが一番です。

たとえば歯磨きをして「やり遂げた!」という人はいないでしょう。
トイレに行くときも、行くたびに「やった!」とは誰も言わないはずです。

勉強や仕事でも同じです。
毎日取り組むときは、あえて「やった!」を封印しましょう。

「当然のようにやりました」
「終わったから、次は何をやろうか」

という落ち着いた気持ちでいると、ツラさや大変さも感じにくくなり、長続きしやすくなります。
そして結果的に成長も大きくなるはずです。

少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)

音声で聞きたい方はこちらから「やり遂げた!」と喜んではいけない!?プロから学ぶ行動の秘訣

「やり遂げた!」と喜んではいけない!?プロから学ぶ行動の秘訣

官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

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