ストレスを感じるたびに強くなれる技術!

女医 不幸 ネタ ゆうきゆう コラム

さて、皆さんは日々、何かにストレスを感じるときはありますか?
今回は、そんなときに自分自身が実践している「ストレスを前向きにとらえられるコツ」についてお話しします。

それこそが、何かイヤなことがあったら
「これネタにするならどうなるだろう」
「これをマンガにしたらどうだろう」

と、できごとを作品として考えることです。

人は他人の悲劇を見たくなる!

人間は他人の悲劇や、ショックなことをのぞき見したいという心理があります。
ミステリーや殺人事件などのコンテンツが見たくなるのも、このためです。

それらのストーリーでは、殺された被害者はもちろん不幸ですし、最終的に逮捕された(完全犯罪をもくろんでいたのに逮捕されてしまった)犯人も不幸です。

このような他人の悲劇を見ることにより
「他人の不幸な所を見て、安心したい」
「改めて自分が安全な位置にいることを確認したい」

という心理が、誰しも無意識にあるのです。

ミステリーや殺人事件のストーリーが、人気になるのはこの心理が原因です。

これがもし
「知らない人がお金を恵んでくれ、すごく幸せになった…」
「そのお金を恵んでくれた犯人は、お前だ!」
というミステリーだったら、たいして面白く感じないでしょう。

ポジティブな展開からスタートすると、ハラハラドキドキすることもほぼありません。
「最後まで見たい」というエネルギーも、なかなか湧きづらいものです。

ネガティブなできごとの理由を追求する。
その連続が、人の興味を引くのではないでしょうか。

ストレスはネタにしろ!

このミステリーの話を踏まえ、ストレスについて考えてみます。
先ほどお話ししたように、自分の「ストレス」は、実は周囲の人の興味を引くことができます。

たとえば「歩いていて、変な人に声をかけられイラっとした」場合について考えてみましょう。

それをマンガとして
「歩いていたら、このように声をかけられて、こう思った」
と、エッセイマンガを作ってみるのも手です。

ただ当然ですが、不幸を受けっぱなしのストーリーだと、どんどんネガティブな作品になってしまいます。

「この不幸があったけど、その後こう変わった」
「私を不幸にさせたあの人は、将来どうなるんだろう」

などのように「神の視点」のようなイメージで今後を考えてみましょう。
すると、もう少し前向きな展開を見出すことができ、作品としてもよりポジティブになっていくでしょう。

「表現する」ことが何より重要!

今はSNS含め、どんな人でも自分の作品を簡単に発表できる時代です。
「自分はマンガなんて描けない」という人は、単純に文章で発信するのもオススメです。

もちろん、作品としてわざわざ発信するのは難しい…と感じられる方もいるでしょう。
その場合は、友達や家族に、ネタとして話していくだけでも気持ちがスッキリしていきます。

いずれにせよ、「自分の経験を言葉で表現する」ことに意味があります。
なぜならこの行為こそが、今の自分の心境を冷静に判断する助けとなるからです。

「このできごとを作品にするにはどうしたらいいだろう…」
「ネタになるんじゃないか…」
「親しい人にネタとして話すなら…」

この視点によって、どんなできごとも少し前向きな対応を取ることができますよ。

少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)

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ストレスを感じるたびに強くなれる技術!

官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

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