陰謀論を信じる親をどうすれば!?~女医が教える心理学

最近、「親が陰謀論を信じてしまって、それに基づいたアドバイスをたくさんしてくる」という悩み相談が大変増えています。
コロナのパンデミックのあたりから、非常に増えている印象があります。
「○○は健康に悪い」
「△△は病気にいい」
「■■は実は陰謀であり、本当は…」
などなど、色々なものがあります。
もちろんですが、ここで、どれが事実か、どれが間違っているか、ということを論議したいわけではありません。
ただ不思議と、年配の方、特に子供を持つ親の方が、こういう話を固く信じる傾向があるように思えます。
そしてその結果、子供にたいして、「あなたは間違ってる! これを見なさい! もっとこうしなさい!」という連絡が来て、子供の方が戸惑ってしまう、という事例をたくさん聞きます。
この場合、言われた方が「いやいや、何言ってるの、それは間違ってるよ」など説得しようとしても、なかなか思考を変えるのは難しいものです。
ではどうして、親の方は、そういう新たな説を信じてしまうのでしょうか。
色々な原因が考えられますが、自分は「根底的に、子供の役に立ちたい、もっと子供を良くしてあげたい」という心理があるからではないかと考えています。
親は、子供が小さなころ、色々なことを教え、頼られるのが普通です。
しかし子供が大きくなると、そんなチャンスはそうそうありません。
逆に子供から、邪魔者扱いされてしまうこともあります。またそもそものコミュニケーションがなくなってしまうことも多いものです。
こんなときに、「子供が知らないで、自分しか分かっていない説」があったらどうでしょうか。
おそらくそれを教えることで、親は再び、子供を導き、役に立つ立場になることができます。
それは親にとって何より嬉しいことです。
しかしその説を信じなければ、教えるなんてチャンスは二度とないかもしれません。
この無意識な意図によって、より信じやすくなってしまうのではないか…。そんなふうに考えます。
こんなとき、すぐに否定するのではなく、その根底的な心理に少しだけ思いを馳せて、あたたかく接してあげるのが良いのではないか、と考えます。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。


ゆうメンタルクリニックは、診察を『24時間・365日』受け付けております!
どんなお悩みも、お気軽にご相談ください。
診察を申し込む
ゆうメンタルクリニックは
全ての院が駅ほぼ0分でフリーアクセス!
お近くの院をお選びください!