YouTubeを観ると「うつ」になる!?最高の休息法とは?~女医が教える心理学

YouTubeを観ると「うつ」になる!?最高の休息法とは?~女医が教える心理学

さて、テレビやYouTube、NetflixやAmazonプライムなどのネット上の動画や映画といった、漠然と見ていられる映像系コンテンツ、このようなものを普段、観ておられますでしょうか?

果たしてこれは脳にとって良いのか、体にとって良いのかということを研究したものがあります。
今回はそれをご紹介します。

動画と「うつ」の意外な関係!

ブラジルで6万人以上の成人を対象にした大規模な研究によって、1日5時間を超えて動画コンテンツを観る人はうつになりやすいということが判明しました。

ですが、これは本当に重要なんですけど、果たして動画コンテンツを観ることが心に悪いのかと言ったら、必ずしも連関していないと考えます。

なぜなら大前提としてうつになっている人、気持ちが落ち込みやすい人というのは、本当に動けなくて何もやる気が湧かないからテレビや動画しか観ることができないのではないでしょうか。

すなわちテレビや動画がうつを増やすのではなく、うつになりやすい人間ほど動画を長く観てしまっているだけなのではないかという分析が考えられるということです。
5時間以上見ている人=うつになっていることが多いのですが、これは必ずしも本当に動画がうつを増やしているのではなく、うつっぽい人が動画を観ているだけと考えることもできます。

実はこの統計にはもう1個面白いものがあります。

1日に動画を1時間も観ないような人間も、うつになりやすい人と関連性がすごく高かったようです。

すなわち1時間未満5時間以上、この人たちが一番うつになりやすかったという話なんですね。

1時間未満の方も、例えばお仕事がとても忙しくて本当にテレビや動画を観る時間もないような人と、うつになりやすい人の関連性がすごく高いという話が考えられるわけですね。

YouTubeは「うつ」に対してどんな影響を与えるの?

では、果たして動画はうつに対して影響を与えるのかどうか、を考えたいと思います。

実は心理学者でクラウディア・ハモンドさんという方がいらっしゃいます。

その方がいろいろな休息の方法について研究した結果、動画コンテンツを観るのは休息的にとても意味があることで、それによってリラックスできることだとハモンドさんが言ったそうです。

いわゆるマインドフルネスなど、そういったものは休息的にも意味があると言われているのですが、動画コンテンツを観ることは実はそれと同等くらいに休息的な意味があるとのことです。

ですので、仕事で疲れて帰ってきて少し気持ちを安らげるために動画を観るというのは、これは全然悪いことではないと考えられます。

実際に動画を見てその中でいろいろな人が話しているとか、テレビでも映画でも、もしくはYouTubeで誰かパーソナリティーの人が喋っているのを漠然と聞くことは、本当に休息的にある意味頭をからっぽというか、思考を抜いてその世界に浸るという意味では非常に意味があります。

そしてそれは精神的にも悪いことではないのではないかとハモンドさんは考えたわけですね。

ですので皆さんが見ている好きな動画があるのであれば、これは全然問題ないので観ていただいて良いと思います。

ただそれが5時間以上になっていると、根本的にそれ以外やることないとか、そういった別の問題もありますし、実際5時間以上でうつになりやすいという関連性も一応ゼロではないので、あまりにも長ければ少し気を付けましょう

動画そのものが悪いわけではないので、何か経験的な意味でそれを観るというのを継続していただくのは良いのではないかなと考えます。

というわけで、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)

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官越いやし|ゆうメンタルクリニック心療内科・精神科

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このページは、ゆうメンタルクリニックの医師・スタッフが監修・制作しております。

特別監修・ゆうきゆう
精神科医、心理学者。
東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。
『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。

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