自傷行為は依存症!自分をキズつけるのは快感か。
さて、以前輪ゴムと手首に巻いてパチンとはじくことで気持ちを切り替えていくという「ゴムバンド法」というテクニックを紹介しました。
ゴムをつけることで気持ちを前向きにする心理学テクニック!
すると「この方法は自傷行為をしてしまう人の心理状態に近いのでしょうか?」というご質問をいただきました。
確かに、自傷行為はゴムバンド法に近い部分があるかもしれません。
たとえば自傷行為も痛みを感じて、「今ココ」に意識を集中するといった意味では、ゴムバンド法と似通う部分があります。
しかし自傷行為というのは、それ以外に良くない部分を多々含んでいます。
自傷行為は「依存症」
まずは、自傷行為には強い痛みがあるということです。
痛みと快感は、実は表裏一体です。
人が痛みを感じるとき、脳ではドーパミンというホルモンが出て、痛みをマヒさせるという働きがあります。
そしてドーパミンは、快感を感じたときにも出るもの。
つまり自傷行為の痛みでドーパミンが出るという経験から、「もっと快感を得たい」と感じることにより、自傷行為を繰り返すことになってしまいます。
他にも自傷行為には「自分の体を傷つけることによる周囲の人間への復讐」というような、一過性の復讐による快感もあります。
さらに「自分かわいそう」とか「自分は哀れだ」と思い出して浸るというのも、ちょっとした快感と言えます。
様々な意味で快感があるため、より依存してしまいやすいのです。
しかし自傷行為は体に傷が残ったり、最悪の場合、死に至るリスクもあります。
依存症といえばアルコールやタバコなどがよく挙げられますが、実は自傷行為も危険度の高い依存症であると自分は考えます。
自傷行為を防ぐためには
自傷行為を予防・改善するためには、まず「自傷行為は依存症の一種である」ということを認識することが重要です。
その上で、自分を傷つける以外に気持ちを発散する手段を見つけましょう。
そして物理的な対策として、ナイフ・包丁・カミソリなどを目につくところに置かないということが大切です。
また自傷行為をしたいと思ったときに「やったらダメ」と自分に言い聞かせるのは、逆に自傷行為へ気持ちが向いてしまうためよくありません。
「やっても良いけど10分待とう」というように、少し先延ばしにすると気持ちが落ち着きやすくなります。
どうか試してみてください。
このように自傷行為をはじめとしたネガティブな行為は、依存症と表裏一体である場合が多くあります。
なるべく距離を取るよう、心がけていきましょう。
というわけで、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
音声で聞きたい方はこちらから「自傷行為は依存症!自分をキズつけるのは快感か。」

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